第6章 美しい悲劇
おかしい。
どうしたことだろうか。
私は今日この本丸に来た直後から小狐丸の腕のなかに捕獲されている。
正直まだ審神者の仕事には一切とりかかれていない。
週頭に用意していた出陣計画に不備がなければ、今三つの部隊が出陣しているはずだ。
そしてここは小狐丸と三日月の部屋。
三日月は馬当番だかで居なかったが。
「ねぇ、小狐丸?」
「どうされましたか、ぬしさま」
「あの、暑くはない?」
「暑いのでしたら脱ぎますか?」
「なんで?」
私の疑問は無視して、小狐丸は私の服を脱がせようとしてきた。
「ちょっと!!」
「お互い裸のほうがより気持ちよくなれるというものですよ」
後ろから抱き抱えているような状態で私の着ているTシャツを捲り上げる。
そして、私の胸を下着の上からまさぐり始めた。
「あぁ、ぬしさまの…」
「んっ、ちょっと小狐丸!?」
「とても柔らかい。幸せの塊のようです」
ただひたすら、しつこい!!とでも言いたいくらいに揉み続けている。
石切丸といい、三条はおっぱい星人(死語)なのだろうか。
「ぬしさま、この布を取ってもよろしいでしょうか?」
何故許可を取ろうとするんだ?断ったらやめてくれるんだろうか?
「…」
「ぬしさま、脱がせますよ?」
返事しないでいると耳元でそう言って下着とTシャツをまとめて脱がせた。
そして胸を直に愛撫しながら首の後ろに口づけてくる。
「ぁっ!!」
高い声を上げてしまうと、
「ぬしさまは感じやすいのですね」
そう言って舌を這わせる。正直汗ばんでる肌を舐められるのは羞恥心が激しい。
「やっ、だ、小狐丸?」
「ぬしさまの汗の味がします」
とんでもないことを言われ、驚きと恥ずかしさで芯が疼くのが判った。
「もー…ゃめ、て」
「無理です。小狐はもう我慢の限界なのです」
べろりと背中から首筋に掛けてを舐め上げ、私の両の乳首を摘まんだ。
「んっっ!!」
引っ張るように力をこめ、そして捏ねるように動かす。
「ぁっ、んっっ」
その刺激にじわっと潤むのがわかった。
小狐丸の右手が胸から離れ、私の太ももあたりでスカートを引き上げ始める。
「ふふっ、恥ずかしいですか?」
「っ、当たり前じゃない!!」
「ですがこの小狐は一度ぬしさまの裸を見ているのですよ。もう今更というものでしょう?」