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夢より素敵な 3.5次元

第18章 Show Me The World


「ウソ…てか他にもって僕の知ってるひと?」

「うちの本丸に知らない男士いるの?」

清光が鼻で笑った。

堀川はショックを受けつつも気になって仕方がないらしい。

「あ、でもいっこ朗報。そんな三日月がキスとハグは許可出してるよ」

「っっ!」

清光、それは許可じゃない。拒むなって言われたんだよ。

言い返したいけど、私も頭が回らない。

「…僕頑張って三日月さんに直談判に行こうかな」

ぼそりと堀川が言った。

焦る私に、

「大丈夫。三日月は絶対許可出さないから」

耳元で清光が言う。

てかもうみんな素直になりすぎ。

「私清光に抱かれる度に窮地に追い込まれてる気がする」

「そんなことないってば!!」

そのまま4人でのんびり歩いて本丸まで帰ると、堀川と光忠は食事の準備がある、と厨に行ってしまった。

そうだよね。彼らはやはりいつも忙しいんだ。

内番のみにしてもあまり休みになってないかも。

手伝いに行こう、と清光に襷掛けをしてもらって私も厨に向かった。

料理をしている間堀川は何も喋らない。淡々と野菜を切って煮込んでいる。

「何かあったんですか?」

明らかにいつもと違う堀川が気になったのか物吉が聞いてきた。

「…うーん、あったっちゃあったんだけど…」

なんと答えたらいいものか…。

「ねぇ物吉さん」

堀川が急に声を出した。

「もしも慧さんとえっち出来るってなったらどうしますか?」

「えっ…!!?」

堀川のぶっとんだ質問に物吉は顔を真っ赤に染めて持っていた菜箸を落とした。

「兄弟!?」

「ちょっと堀川くん!?何を急に。そんな質問雅じゃないよ!!?」

同じく厨にいた山姥切と歌仙が咎めたが、

「ねぇ知ってた?清光さんだけじゃなかったんだよ?燭台切さんも慧さんとシてるって…」

遠い目をしながら言った。すると、

「なんだそんなことか」

「そうだね。知らなかった訳じゃないけど、大きな声でいうものではないからね」

山姥切と歌仙が答える。

「あー、慧ちゃんあのね」

気まずそうな光忠が、

「脇差と短刀たち以外はほぼ知ってる、んだよね。加州くん以外ともっての…」

「は?」

「まぁ、僕とってのはみんな知らなかったとは思うけど」

メンツは知らずともそういうことだというのは知ってるということか?
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