第18章 Show Me The World
光忠の目の前でストリップまがいの事をさせられ、耳責めをされた挙げ句寝かせてもらえなかった。
全部を光忠のせいにはしたくないけど、短刀くんたちとのプリン作りも結局歌仙に手伝ってもらったし、なんだかいろいろ溜まっているのだ。
「とにかく指輪は外しません」
言い切ると、
「だからこそ指輪は僕が買ってあげたかったんだよ。他のアクセサリーとかは外しちゃうけど指輪は外さないから」
悔しそうだ。
「そうだよ。ここにいる間はずっとつけとこうかなぁ」
見せつけるように指輪を撫でながら小さく舌を出すと、
「主さん結構意地悪ですよね」
堀川が笑った。
「でも実はあんまり得意じゃないからアクセサリー着けてなかったのもあるんだよね」
言うと清光がピアスに触れる。
「これも嫌だった?」
「ううん、嬉しいから着けてるの」
「よかった」
そうしているうちに団子とコーヒーがテーブルに並べられる。
そしてあんみつ。
パフェは時間がかかるようだ。
「そのピアス、清光さんのにそっくりですね」
「そー。俺のはイヤリングだけどねー」
堀川の嫌味をさらっと交わす清光。
「なら僕とは眼帯でお揃い…」
「やだよ」
光忠の希望は却下だが、なんだかちょっと可愛くなってる。
これもひょっとしたら魔法が掛かってるのかもしれない。
そうして漸くパフェがやってきた頃にはみんなほぼ食べ終わってしまっていて、それぞれのメニューについていたスプーンなんかで私のパフェを奪い取り始める。
清光は上にのっていたフルーツを摘まんで食べた。
「…」
ほとんど清光たちに食べられてしまい、ちょっと不満な私に、
「今度は僕と買い物に行きましょう?」
堀川が言って手を繋ぐ。
しれっと指を絡めて恋人繋ぎをしてくるあたりあざとい。
「ちょっと堀川?」
「清光さんはいつも一緒なんだからいいでしょ?」
そう言って近くのお店を覗いたり。
万屋以外にもたくさんお店が並んでいて、面白かった。
「僕も何か身につけられるものを…」
言ってペンを手に取り、
「これなら毎日の仕事に使ってもらえますね」
アクセサリーではないものを選んでくれた。それはそれで嬉しい。
「ありがとう」
素直に受け取った。
「だから今度また一緒にお風呂入りましょ?」
やはり裏があったか。