第18章 Show Me The World
ぞわぞわする感覚と戦っていると、漸くにっかりが動き始めてくれた。
「あっっ!ん」
「あぁつまらない。君を1度しかイかせられないなんて」
くちゅんくちゅんと一定のテンポで責められて、少しずつ絶頂に導かれるもまだ遠そうな場所。
「僕が夜の担当だったら狂わせてあげるのに」
そう言って無意識なのかクリトリスに手を伸ばしてきた。
「ひっ!!ゃ、ぁぁぁ、っ」
突然の刺激にきゅうっとにっかりを締め付けて果てると、
「もう気を遣ってしまったのかい?困ったね失敗してしまったよ」
私のなかからずるりと抜け出したにっかりはまだ硬い状態を保ったままで。
「あの…口でしても?」
申し出ると、
「君のその小さな口に僕を入れると言うのかい?」
「…そう、です」
ひざますいてにっかりの股間に顔を近づけた。
口を開けて咥え込んだ私の頭をつかみ、にっかりが自ら腰を振り始める。
「あっ、あぁ、気持ちいいね、これも」
艶の混じったにっかりの声に少し芯が疼きかけた。
「慧の口、温かい」
「んっんっぅ」
がしがしと喉の奥まで突かれて涙目になっている私に、
「あぁっ、もう出そうだ。出すよ?」
そう言ってにっかりが口のなかで果てた。
苦しい。びゅくびゅくと出された精液が喉に絡み付く。
抜け出したにっかりが私を見下ろしている。
「出すかい?」
聞いてくれたが、首を横に振り少しずつ飲み込んだ。
「そんな泣きそうな顔をして。嫌ならこんなことしなきゃいいのに」
私の頭を撫でながら言う。
「気持ち、よかったですか?」
飲み込み終えて聞くと、
「あぁ、とても」
「良かった」
安心したのかなんなのか涙が一粒溢れて落ちた。
「慧は満足かい?」
「…ぅん」
ほんとはまた疼いてしまっていたけど、私の身体を気にして決めてくれたことをムダにしたくはなかった。
「少し、寝ます」
そう言ってベッドに横になると、
「お昼の準備が出来たら迎えにくるよ」
そう言ってにっかりは部屋から出ていった。
火照る。疼く。
どうしたらいいのか判らない熱を必死で抑えながら目を閉じた。
もちろん眠れるわけなんかない。頭もまだ痛くない。
ツラい。だけど自分でどうにかしたくはなかった。
自らを抱き締めて必死で耐えた。
欲張りな自分が憎くて仕方なかった。