第15章 kiss for all the world
「それでね、ひとつ提案があるのだけど聞いてくれるかい?」
石切丸がふと話題を変えてきた。
「私はどうしても日に2回、君が激しく抱かれることか気がかりでね、本当に身体を壊してしまうのではないかと心配なんだよ」
まぁ確かにキツいっちゃキツい。
「それでも君は私たちがその気になってしまえば狂う程に溺れてしまう。だから夜は君が望むだけの快楽を与えるよ。その代わり昼は少し我慢をしてほしいのだけど…」
完全に昼は作業にしろということなのだろうか。
「我慢…」
前回の大般若のときはすごくツラかった。苦しかった。それを強いられるのは少ししんどい。
「やはり無理かな?あの…なんというか…」
石切丸は言いにくそうに口ごもる。
「挿入、という意味での話なのだが…やはりその部分がいちばん負担になるのだろう?」
頬を赤く染めて目を逸らしながら言った。
「その代わり前戯で満足させてあげるから、というのではダメかな?慧さんの力は三日月さんがきちんと制御すると約束してくれたから、気を遣る分には問題ないとは思うんだ」
石切丸は困ったような顔をしている。
「あ…」
その表現に私の顔にも熱が集まった。
「判り、ました」
なんだか私がとってもイきたがりの淫乱みたいじゃん。
「なら、とりあえずどんなものなのか私と今から試してみようか」
そう言って石切丸が立ち上がる。
そして寝室へと足を向けた。
先程あんなことを言われたせいか少し身体が疼いていた。
部屋につき、私をベッドに組み敷くと、
「まだ、怖いかい?」
聞いてくる。本当は少し怖いけどすぐにそれは消えてなくなるから首を横に振ると、
「なら遠慮はしないよ」
着物を脱いで、素晴らしい腹筋を晒した石切丸に口づけられた。
くちゅくちゅと舌が絡む音が聞こえる。
石切丸の頬を掴んで口づけに応えていると、今朝またきっちりと着付けられた着物を崩し始めた。
首筋に口づけながら着物の隙間に手を差し込み胸を愛撫してくる。
「んっ、んっ…」
胸をまさぐりながら着物を肌蹴させると、その先端に吸い付く石切丸。
「あぁっっ!!」
思わず声が弾けた私に、石切丸は飽きずに刺激を与えてくる。
そして、私の脚を広げ、指と舌で愛撫し続け、何度もイかせてきた。
「んっ、もっ、石切さっっ」