第10章 Beautiful life!!
「一期さん、切ったトマトも鍋に入れて!」
「かしこまりました」
他にも用意したオクラやカボチャなんかの野菜も切って一緒に煮込んで。
あとは塩とかソースで味を整えてっと。
「主様、とろみがでてきました!」
「うん。完成だね」
やったぁ!と両手を挙げると物吉が遠慮がちに両手を合わせてくれた。
「あとはご飯炊いて、レタスとキュウリでサラダ作ったら出来上がり!」
味見してみようと小皿を探し、三人で試食してみた。
「!!すごい!」
「初めての味ですが、とても美味しいです」
物吉と一期の口にも合ったらしい。
「えっと、あとはこれをご飯を半分カレー半分で一皿に盛ってね」
最後の配膳の説明をすると、
「主様がやらないのですか?」
物吉が不思議そうに聞いてきた。
「主は今から審神者の仕事があるのです。ここからは私たちで引き継ぎましょう」
「…わかりました」
事情を知る一期が助け船を出してくれる。
私は今から三日月のところに行かなくちゃならない。
「じゃあ一期さん、物吉くん、あとはお願いね。光忠が味見したいって言ってたからそれと、私たちの分を確保よろしく」
「はい」
「私たち?」
「お仕事は近侍とふたりでしますからね」
今日の近侍は三日月だ。ある意味本当にちょうどいい。
ふたりに任せて私は三日月の部屋へと向かった。
小狐丸は出陣中のはずだ。
「三日月さん、いいですか?」
「よいぞ。入れ」
障子を開けると、三日月は着崩した浴衣姿で布団に胡座をかいて座っていた。
何ですか?昼前から色気爆発させてるじゃないですか。
肌蹴た胸元に自然目が惹き付けられる。
「どうした?近う寄れ」
手を差し出してくれる。
恐る恐る近づき手に触れると、掴まれぐっと引き寄せられた。
慌てて膝をつくと、
「むーど作りも大事かと思ってな」
はははと笑う三日月。
余計に緊張するんですが…。
「さて、俺の腕のなかで主を啼かせるとするか」
私の顎に手を添えると、目線を合わせてくる。
まるでその青い瞳に見つめられると逃げられなくなるのを知っているかのようだった。
「怖いか?」
「…少し」
「そのような感情はすぐに消えるさ」
そう言って三日月は私に口づけた。
食むように唇を動かし、舌を差し込んでくる。
そして私の身体を布団に沈めた。