第6章 美しい悲劇
清光は私が何度も身体を震わせるのを面白がるように、クリトリスに刺激を与え続けてきた。
「ぁ…ぁ…んっ、やだぁぁ、イく!!イっちゃうぅ」
さすがにまずいくらいの声が上がりそうになり、なんとかかき集めた理性で掛け布団を引き寄せ口を押さえその中で叫んだ。
そしてまだ全力でイってる最中の私のなかに陰茎を突き立ててきた。
「あっ!!!」
「っ、きっつ!」
目を見開いた私を強く抱き締めながら奥へと進み、
「主、って…」
俺のこと大好きなんだね、と耳元で囁く。
「ぁっ…あ、き、よ…」
「ほらまたきゅって、俺のこと」
言いながら私のなかでゆっくりと往復する。
「んっ、キス、してぇ」
「主、ほんとはキス魔なんじゃん」
あんな拒んでくれた罰だと言わんばかりに、激しい口づけ。
息が、できない。
その間も私に刺激を、快楽を与え続ける清光。
お腹が痙攣しすぎて、明日妙な筋肉痛を抱えてるんじゃないかってくらいイかされた。
「ねぇ主、俺一回じゃ満足できないかも」
そう言って一度私のなかで果て、そのまましばらく唇を重ね、私が落ち着くのが早いか清光が復活するのが早いかまた腰を振り始めてきた。
「あ!ゃ、また?!?」
緩やかだった場所から急に高みへと連れていかれ、清光の身体を強く抱き締めた。
「ダメだ、俺主への思い、うまくコントロールできない…」
言った清光は少し泣きそうな声をしていた。
清光のなかでの葛藤。緋い目が少し光って見えた。
「清光、大丈夫だから、抱いて?」
「頭、痛くなっちゃわない?」
言いながらもぐちゅんぐちゅんと私のなかを往復し続けている。
「大丈夫。清光は心配しなくていいよ」
明日頭が痛かったら三日月にヘルプを出そう。
三日月に迷惑かけちゃうけどそれ以外の方法が判らない。
私は、清光が好きだから…悲しんで欲しくない。
「主!!?何、今…」
「え?」
「なんか、凄い。主から温かい力が俺のなかに入ってきた感じがする」
私が清光を好きだと思ったから?
「主、好き。俺が主、守るから」
そう言ってまた私が何度も絶頂を迎え続けるくらい愛してくれて終わった。
清光はそのまま私の布団の中にいる。
ふたり裸の肌を寄せあって抱き締めあって、そのまま深い眠りについた。