銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第12章 大規模侵攻
『ふぁ....』
海影は欠伸を噛み殺しながら本部の屋上へと向かうと胡座をかいて青々と晴れた空を見つめている迅の姿、そして眼下には遠の昔に人々に捨てられ寂れた家々が並んでいた。
『おはよう。迅さん。』
「はは。おはよう。眠そうだな海影。」
『ここ最近遅くまで鬼怒田さんと冬島さんとで会議してるからね。おかげで眠不足。』
「寝不足なら少し寝ててもいいぞ?」
『ううん。大丈夫。』
「そうか。無理はするなよ。じゃ、見張りを始めますか。」
『うん。』
海影はいつものように明るい笑顔で頷くと、迅の隣に座り込み、2人で本部の屋上から見張りを始めた。
それから見張りを始めてはや数時間がすぎた東側にあった太陽はもう真上まで上りもうすぐ昼の時刻が近づいてきた。
2人は昼食を取り終え、軽い作戦会議をしている時だった。
何かに気づいた海影は迅に話しかけた。
『迅さん。さっきから妙に思ったことがあるんだけど....』
「妙?」
海影の言葉に引っ掛かりを感じた迅が聴き返すと海影はコクリと頷いた。
『別にそこまで変っていうわけじゃないんだけど....普段なら数時間ごとにネイバーが来てたのに、来ないなぁって。』
「そこの何が変なの。」
海影の発言に急な返事が帰ってくる。
それは迅の声ではなくまだ幼い少年の声だった。
『「くぁw背drftgyふじこlp;@:「」!!!!!」』