銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
────バチンッ!!
「いっ!?」
海影は少し呆れたように迅にデコピンをする。
『はぁ...そうやって何でもかんでも抱え込むな。迅。僕はこうなった事を誰かのせいだなんて思ってない。てか記憶ないし。』
「でも...」
『記憶が無いし分からないが、そうするしかなかったんじゃないか?』
「恨んでないのか?」
『記憶が無いのにどう恨めと?』
「それは...」
ヤレヤレと呆れた様子の海影を見て、迅はふはと笑うと「そうだな」と言って、椅子に座った。
「記憶がなくてもお前はお前だな。」
『なんだそれ。』
「今は分からなくてもいいんだよ。それよりこれを。」
迅は寂しそうに笑うと赤月を差し出した。
差し出された赤月を見ると、レイラはどこか安心したように受け取り首につけた。
『ありがとう。迅』
「どういたしまして。もう無茶はするなよ。」
そういうと彼は海影を置いて部屋を去って行き、海影は女子会が開かれるまで、部屋で待っていた。