銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第11章 侵攻前の作戦会議
突如上から緑川の声が聞こえたかと思うと、緑川が降ってきた。
ダアンッ!と音を立てて着地した緑川は修や遊真、海影には目もくれず迅へと近づくと、質問攻めをしていた。
「これは一体.....?」
「緑川は熱烈な迅さんのファンなんだよ。」
ニュっ。と迅の声に遮られ少し悲しんでいた米屋が当然現れ説明を始める。
「ネイバーに食われそうなとこを迅さんに助けられて、ボーダーに入ったらしいからな。」
「なるほど。だから玉狛に入ったオサムに嫉妬してたのか。」
『そうそう。あの子、迅バカだからねえ。』
呆れたように海影は緑川を見て苦笑する。
そして落ち着いたところで、緑川は修に近づくと深深と頭を下げた。
どうやら謝っているようだ。
海影はそんな2人を微笑ましく見守ると迅の近くにより問いかけた。
『迅さん。会議どうでした?』
「資料で見た通りだ。情報がない。あれだけじゃお前のサイドエフェクトは使えないだろ?」
『うん。あれだけじゃ無理。さすがにやばいよ。......!?だから遊真が呼ばれるの?』
何かに気づいた海影は迅を見る。
迅は何も言わずコクリと頷くと落ち着けと言わんばかりに海影の頭を撫でてたのだった。
『さて。遊真、修!そろそろ行こ!』
「えー九十九!白ちび!オレとのランク戦は?」
「すまんな。よーすけ先輩。勝負はまた今度。」
『ごめん。陽介。城戸さんに呼ばれている以上行かなきゃだから。』
「ちぇー」
残念がる米屋を置き去りに海影たちは城戸が待っているという会議室へと向かうことにした。
「失礼します」
中に入ると城戸、忍田、鬼怒田、宇佐見、林藤、風間、三輪が4人を待ち構えていた。
「遅い!何をモタモタやっとる!」
「いやーどもども。」
「時間が惜しい。早く初めてもらおうか。」
城戸の冷静沈着な声とともに遊真、修、海影を交えた会議が始まった。
まずは調査結果の報告があげられる。
近々ネイバーの大きな攻撃があるという予想が出たこと。
先日のイルガーによる爆撃事件被害状況などが忍田により詳しく報告された。