銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第4章 ボーダー本部
遊真と出会った次の日
海影は何事もなかったように学校に登校して、いつも通りの学校生活を送っていた。
もちろん、遊真とレプリカのことは他言していない。
『(今日はネイバー出ませんように。)』
そう願いながら海影は昼食である手作りサンドイッチを取り出し、米屋、三輪と一緒に食事を取る。
「なぁ。九十九。聞いたか?昨日バラバラになったネイバーが発見されたこと。」
『ん?あー。秀次から聞いた。ね、秀次』
「ああ。言ったな」
三輪はモグモグと海影が作ってきたクッキーを食べながら答える。
「秀次。クッキー、食い過ぎじゃね?」
「......悪い」
『あはは。まだいっぱいあるし、皆で食べて。で、話を戻すけど、門が発生してから三輪隊が来るまでどの隊も到着してなかったんでしょ?』
「月見さんが言うにはそうらしい。だが、ネイバーはバラバラにされていた。誰がそこにいたはずだ。」
へぇーと感心するように海影は声をあげながらお弁当箱を片付ける。
『調査ねぇ。でもさぁボーダーのトリガーだとバラバラにするのは難しくない?』
「そこなんだよなぁ。」
う~ん悩む米屋を見て、海影はどうしたものかと悩む。
その理由は昨日まで遡る。
白髪の少年、つまりは空閑遊真と三雲修が関係しているからだ。
遊真と出会ったあの日
帰っている途中で昨日現れた大型ネイバーを倒したのが遊真だと修から聞いていたのだ。
しかも、話をしていく度に教えられたのは遊真はブラックトリガーを持っているネイバーだということ。
もし、それがあの三輪にバレればどうなるだろうか、いやまして本部にまで知れ渡れば、間違いなく大変な事になるのは目に見えて分かること。
それを自覚した海影は、はぁ。とため息を吐いた。
「ん?どうした?九十九。ため息なんてついて」
『いや、何でもないよ。(なるべく早く情報処理した方が良さそうだな...)』
へらへらと笑って誤魔化す海影
怪しいと三輪が海影を見た時だった。