• テキストサイズ

銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第11章 侵攻前の作戦会議


「遅かったな。ミカゲ。」
 
『ごめん!遊真!遅れた。』
 
着いた頃にはもうヘトヘト。
本部なんでこんなに広いの!?と心中で逆ギレしながら、海影の目の前まで駆け寄ってきた遊真に手を合わせながらごめん。と頭を下げた。

「いやいいよ。それより喉が乾いた....どこで飲み物を買えばいいんだ?」
 
『じゃあ自販機があるところに案内するよ』と海影はそう言ってよしよしと遊真の頭を撫でた後、自販機のある場所へと向う。
 
「ふーむ....」
 
『遊真どうしたの?』
  
自動販売機の目の前に立つなり、500円硬貨を見つめる遊真に声をかける。
 
「オサムの話ではこの鉄っぽいものおカネらしい。だが、鉄のやつよりも紙のやつの方が上だという....紙なのに....」
 
『あはは....慣れないと分かりずらいよね。』
 
あっちの世界ではお金という概念がなかったのか遊真はお金の仕組みが分かっていない。
すかさずレプリカが困っている遊真に説明をすると一応だが納得した様子を見せていた。

『ゆっくりでいいから金銭感覚はつけなきゃだね。』
 
「そうだな。ところでこの硬貨はどこに入れたらいいんだ? 」
 
『ああ。それはね、ここだよ。』
 
遊真は500円硬貨を持ちながら問いかける。
そして教えてもらった通りに缶ジュースを買い、お釣りを取り出すと掌で踊らせながら、困ったようにお金を見つめた。
 
「買い物したらおカネが増える。これも謎だ。」
 
【[ おつり ]だ。細かくなったんだ。】
 
『無くさないようにね。それもお金だから。』
 
と注意をした側から遊真の掌から硬貨がひとつ躍り出ると、そのままコロコロと地面を転がっていく。
 
「『あ』」
 
2人の声が重なり、転がっていく硬貨を見つめていると、転がった先に立っていた人の足にぶつかり止まった。
目線をあげるとそこには なんとも不健康そうな三輪が立っていた。
/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp