銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第10章 ついに来た!正式入隊日!
────ズドンっ!!
爆弾が破裂したような爆発音と共に爆風と衝撃波が海影を襲った。
驚きながらも急いで訓練室の中に入ると青い顔をして震えている千佳と、あまりの驚きに顔が変になっている佐鳥とC級がいた。
『え!?何事!?ち、千佳!?どうしたの!』
「海影ちゃん!」
入ってきた海影を見て千佳は泣きそうな目で見る。
それに気づいた海影はハッ!となると急いで千佳に駆け寄った。
「ど、どうしよう。」
『え?え?どういうこと?ち、千佳?』
「あぁ。海影か。」
入ってきたばっかりで状況が飲み込めていない海影に東が視線を向けた。
『あ、東さん!何があったんですか!?』
落ち着いている東を見て海影は状況を確認するために問いかけると朗らかな笑みを浮かべて状況を説明してくれた。
「海影が前にしたことと同じ事をチビちゃんがしてな.....」
『う" .... それって....も、もしかして───』
千佳と同じく顔を青くした海影はチラリと壁の方向を見ると
海影の目線の先にはぽっかりと穴が開いた壁とその穴から見える空があった。
『あー....そういうことですね。はい状況がわかりました。今回もアイビスですか?』
「やっぱり経験者はよくなわかってるな。」
はははっ。と笑う東を見て、海影は口許をひくつかせ、数年前に自分がやらかしたことを思い出す。
近距離戦闘、中距離戦闘ができるようになった海影はレイジさんのように遠距離戦闘も出来るようになるため、1度だけ東さんに指南をお願いしたことがある。その先にトリオン調節を誤って、壁をぶち抜いた経験があったのだ。
「あ、あの!ほんとうにごめんなさい。」
いつの前にか隣で土下座の体制をとっている千佳が深々と東と佐鳥に対して頭を下げる。