銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第3章 白いネイバーと少女
「初めまして、ミカゲ。私はレプリカ。ユーマのお目付け役だ。」
『よろしく。レプリカ。』
一通り自己紹介を終え、海影はレプリカと仲良く話しを始める。
そんな二人を見て修はポカーンと口を半開きにさせて見つめるのに対し、遊真は「ほらな。」と呑気に言う。
「み、海影先輩!頼みがあります。」
『ん?どうしたの?』
「空閑とレプリカの事、ボーダーには報告しないでもらえますか?」
『いいよー。元からそのつもりだし。』
修の思考に追い討ちをかけるように海影はいい放つ。
「何でだ?あんたボーダーじゃん。」
確認するように遊真は質問する。
『その様子だとボーダーがどんな場所が知ってるみたいだね。』
「まーね。」
『まぁ、単に何か報告するのが面倒だからいいやって思っただけ。それに、迅さんに君たちと出会うこと聞いてたから。君たちが悪い人たちじゃないって事は知ってるよ。』
「迅さん?」
『いや、何でも無いよ。こっちの話。』
ニコッと笑いながら、海影は二人に笑顔を見せるとまたレプリカと話し始めた。
それから修は遊真に先程の暴力沙汰のことを叱っているようで二人で法律がどうの、力がどうのと話していた。
『レプリカ達ってこっちきたの最近なの?』
「ああ。私もユーマもこっちに来たのは最近のことだ。」
『やっぱり、色んなことわからなかったりする?』
「私はそうでも無いが、ユーマは別だろうな。」
『結構違ったりとかするの?こっちとあっちは。』
「全くという程ではないが多少の違いはある。こっちには法律やルールと言ったものがあるが、あっちではあまりそれは機能していない。」
『機能していないとか怖いな...
だとしたら、早めにこっち側のこと覚えなきゃだね。』
「じゃさ、オサムとミカゲが日本のこと教えてくれよ」
急に遊真は振り返り歩きながらと二人を見てそう言った。
二人は最初キョトンとした顔をしたが、直ぐに海影は笑顔で、修は少し困った顔で了承する。
「わかった。」
『いいよ。』
「頼んだぞ!」
そう言って前を見ずに歩いている遊真に海影が注意する。
『遊真。前に────』
気を付けなさいよ。と海影が言おうとした時
─────バンッ!!