銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第3章 白いネイバーと少女
───ズドンっ
何かが壁にぶつかる音が響く。
その時、慌てた様子のメガネをかけた少年が此方に向かってきた。
「空閑っ!」
「おお。おかえり。」
『あれ?修?』
二人はパンパンと同じ動作で手を払う。
その二人の横には鯱のようになった男達が延びていた。
「ちょ、ちょっとこっちに来い!」
「うお」
『え、ちょ!!』
修と呼ばれた少年は焦ったように海影達の手を握ると公園まで連れていく。
「海影先輩!何で空閑と一緒に?」
公園についてすぐ、海影は修に質問される。
『え?あー。絡まれているのを助けた?みたいな感じかな?』
「そうだったのか。」
「ん?オサム。その人は知り合いなのか?」
「あ、ああ。この人は九十九海影。僕の友人だ。」
三雲修の言うとおり、海影と修は友人同士だ。
修と同様に海影は雨取麟児という人に勉強を教えてもらっていたということもあり、友人歴はそれなりに長い。
『改めまして私は九十九海影。年齢は17で、ボーダーのA級隊員だよ。よろしくね。』
「フムフム。俺の名は空閑遊真。15歳。よろしく。」
遊真と名乗った少年と握手を交わした瞬間
遊真の黒い指輪から黒いネイバーが出てきた。
『わぁ、何?何!?』
「おい!レプリカ!」
修は焦ったようにレプリカを止める。
すると、焦る修に遊真が止めにはいる。
「オサム。」
「だがっ!海影先輩は仮にもボーダーだぞ!もし、お前の事がバレたらっ!」
「レプリカが決めたことた。オレ達は、口出しできないぞ。それに、レプリカが信用できる。そう思ったから、出てきたんだ。」
遊真の厳しい言葉に、修は言葉を詰まらせる。
そして不安そうに海影とレプリカを見た。