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銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第8章 ブラックトリガー争奪戦


「あくまで抵抗を選ぶか....お前も当然知っているだろうが、遠征部隊任務を選ばれるのはブラックトリガーに対抗できると判断された部隊だけだ。お前一人で勝てるもりか?」

「そこまで自惚れてないよ。遠征部隊の強さはよく知ってる。それに加えてA級の三輪隊....俺がブラックトリガーを使ってもいいとこ五分だろ。」

緊迫した空気が場を漂う。
すると迅はその空気を覆すようににこりとと笑うと

「〔俺一人だったら〕の話だけど」

「なに....!?」 

迅の言葉を察した風間は人の気配を感じた方向にとっさに目向ける。

「嵐山隊現着した。忍田本部長の命により玉狛支部に加勢する!」

「嵐山!!」

「嵐山隊!?」 

そこに立っていたのは嵐山隊。
どうやら忍田本部長派と迅が手を組んだらしい。

「遅くなったな迅!」

「いいタイミングだ嵐山。助かるぜ。」

「三雲くんの隊の為だと聞いたからな。彼には大きな恩がある。」

「後もう一人」

唖然とする太刀川たちを他所に迅がそう言った瞬間ふわりと太刀川と迅の前に人が飛び降りてくる。

「なっ!」

「おいおい。嘘だろ!?」

「最悪だな。」

風間、当馬、太刀川は飛び降りてきた人を見て最悪だと言わんばかりに顔をしかめる。
その人影は地面に着地し、冷たい街灯に照らされた。
全員の目線の先にいたのはバックワームを身につけた、海影。
その場にいた遠征部隊と三輪隊の表情が凍る。

『悪い。"迅"。遅くなった....』

「海影!」

名前を呼ばれた方向をチラリと見ると幼馴染みの出水が唖然としていた。

『.....』

舞い降りてきた海影の雰囲気がいつもと違うことにその場の全員が気づく。
どうやら眠れる獅子を起こしてしまったらしい。
普段はニコニコと笑い、柔らかな雰囲気を漂わせている海影だが、今は何というか笑っているがピリピリとした雰囲気を漂わせている。
何なら殺気だって会った。
どうやら眠いらしく、くあ~とあくびをすると鋭い目付きで太刀川達を見据えた。

「海影達がいればはっきり言ってこっちが勝つよ。おれのサイドエフェクトがそう言ってる。俺だって別に本部と喧嘩したい訳じゃない。退いてくれると嬉しいんだけど」

「なるほど〔未来視〕のサイドエフェクトか。ここまで本気のお前は久しぶりに見るな。おもしろい....」
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