銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第3章 白いネイバーと少女
三門市
人口28万人が暮らしている。
その中に三門市立第一高等学校がある。
そこが九十九海影が通っている学校だ。
「「あ、海影先輩。」」
聞きなれた落ち着いた声と明るい声が海影の名を呼ぶ。
声が聞こえた方向を見ると、同じ学校に在籍している1つ下の烏丸京介と佐鳥賢が立っていた。
『あ。とりまる!お疲れ~』
「佐鳥もいますよ~」
『はいはい。佐鳥もね~。』
ポフポフと佐鳥の頭を軽く叩きながら、ポケットから飴を取り出して二人に渡す。
「今から帰りっすか?」
『そうだよ~二人も?』
「「そうです。/!」」
靴箱から靴を取り出しながら答える。
「あの、今日の当番って海影先輩すか?」
京介は少し期待したように海影に問いかける。
『え?うん。そうだよ?今日は私が当番だよ』
「じゃあ、今日とんかつ作ってくださいっす。」
少し照れた?様子で言う京介
それをみた海影は少し可愛いと思いながら笑うと、京介の頭を撫でながら答える。
『あはは。いいよ~!とりまるは本当にとんかつが好きだね。いっぱい作っとくからバイト頑張ってね。』
「いいな~!佐鳥も食べたいです!」
『今度佐鳥には私おすすめのハンバーガー屋さん教えてあげる。』
ありがとうございます。心なしか嬉しそうな京介とすごく嬉しそうな佐鳥はそう言うと玄関に向かって歩き始める。
「あ、」
すると思い出したように佐鳥はぴたりと足を止めると海影の方を見る。
「海影先輩。出水先輩に連絡したんですか?」
『ふぇ!?』
出水という佐鳥の言葉に動揺の隠せない海影は鞄をを落としてしまう。
『いた!』
これまた落ちた鞄は足にクリーンヒットする。
「幼馴染みでしょ?」
そう。佐鳥の言うとおり
海影と出水公平は幼馴染みで、同じ学校に通っている。
そんな彼だが、A級一位の太刀川隊射手であるため、遠征部隊に選ばれ、今は玄界にすらいないのだ。
『う~ん。連絡取れる訳じゃないし、分かんないな~。』
「そうですか。ドンマイですね~!今年もクリボッチですか!?」
『なっ。コラ!佐鳥!』
「では佐鳥は防衛任務があるんで~!」
『あ!待たんかい!』
真っ赤な顔の海影にからかうように佐鳥は笑うと京介の後について行ってしまった。
『全くもぉ。』