銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第7章 三人の師匠と遠征部隊の帰還
「チームスポーツも経験なしか...う~ん。」
「すみません....取り柄がなくて...」
「えっ、ううん大丈夫だよー。参考にしてるからだけだから。」
落ち込む千佳に海影は近寄るとめせんを合わせるためしゃがんだ。
『ち~か!そんなに不安そうな顔しないの。千佳にはいいところがいっぱいあるよ。』
「え?」
『ね?修。』
「うん。」
冷や汗をかきながら修と海影は千佳のいいところを継ぎから次へとあげていく。
まずは持久力があること、我慢強く真面目であること、地道な作業が得意なこと、集中力があること、そして体が柔らかいこと。
「おおー」
感心したように遊真は声をあげ、千佳は照れ臭そうに顔を赤くしていた。
『さすが修。』
「海影先輩もですよ。」
「....よしわかった!わたくしめの分析の結果。千佳ちゃんに1番合うポジションは──」
もったいぶるように栞がキラリんと眼鏡をくいっとあげる。
「スナイパーだな。」
「あー!!迅さん!!アタシが言いたかったのに!」
ガーン!!とあからさまに残念がる栞を見て迅と海影は爆笑する。
「おまえがもったいぶるから。」
『ドンマイ!栞ちゃん。』
「海影ちゃん!絶対サイドエフェクトでわかってたでしょ!!」
─────バンッ!!
もおー!と部屋で騒いだり笑っているといきなり扉が開かれる。
その場の誰もが開かれた扉を凝視した。