銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第7章 三人の師匠と遠征部隊の帰還
修達が玉狛に入隊して一日が経ち。
今日は玉狛で千佳と遊真のポジション決めの会議が行われていた。
「さて諸君!諸君はこれからA級を目指す!そのためには...」
『千佳と遊真にB級に上がってもらわないとね。』
ホワイトボードの前に立った栞と海影はグラフを指しながら説明を始めた。
「上の級に上がるには防衛任務の手柄だけじゃなく、[ボーダー隊員同士の模擬戦]でも勝たなきゃダメなの。」
『通称[ ランク戦 ]。同じ級の中で競いあって強い人間が上に行く仕組みなの。』
「フム、つまり...」
海影達の説明に納得したように腕を組んだ遊真はにししっ!と笑う。
「おれがB級になるには、C級のやつらを蹴散らしてくればいいわけだな。それいつからやるの?今から?」
『えーとね。ボーダー本部の[正式入隊日]って言うのが1年に3回あって、新入隊員が一斉にC級デビューする日なんだけど』
「その日までは遊真くんもまだランク戦出来ないんだよね。」
ワクワクしたように声を弾ませる遊真を宥めるように栞と海影は困り顔をしながら説明する。
「え~.....」
「慌てんなよ遊真。」
『じゃあ次は千佳ね。』
遊真のポジションの話から次は千佳に切り変える。
「どうしよっか。オペレーターか戦闘員か...」
「そりゃもちろん戦闘員でしょ。あんだけトリオンすごいんだから。それにこの先ネイバーに狙われた時のためにも、チカは戦えるようになったほうがいいだろ。」
「え?本当に?そんなにすごいの?」
「見たらびびるよ。」
『そう言えば麟児さんがそんなこと言ってたような....』
へぇーと遊真の話に感心する栞を置いといて、話は先に進む。
「わたしも自分で戦えるようになりたいです。」
「なら戦闘員で決まりだね。」
『ポジションどうする?』
「ポジション?」
何それ?という顔をしている千佳に海影は丁寧に説明を始めた。
『防衛隊員には戦う距離があるの。それによってポジション分けがある。』
チラリと海影は栞が描いた蛙の絵を指差す。
右からアタッカー、ガンナー、スナイパーを候補にあげ、一つ一つ丁寧に説明していく。
『で、千佳には何があってるかなぁって話なんだけど...』
「千佳ちゃんは足早い?」
説明が終わった瞬間
栞が千佳に何問か質問を出す。