銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
「海影。記憶を失っても相変わらずのお人好しだね。」
『あの、えっと...... 』
「私は熊谷友子。アンタの友達だよ。」
『熊谷さん?』
「クマちゃん。そう呼んで。」
『じゃ、じゃあクマちゃんで.....』
「私は仁礼光!クマちゃん同様アンタの友達だぞ!」
『僕......結構友達?が多かったの?』
「ああ。そりゃ多くね。今のアンタはそんなことも忘れてるだろうけど。」
クマちゃんは悲しそうに笑うと優しく海影の頭を撫でた。
なんだか申し訳ない気持ちに思ってしまう。
この人たちは私のことを知っているのに私はみんなのことを知らない。
不公平にも思えた。
「ん?どうしたの?難しい顔して。」
『不公平だなって...』
「不公平?何が?」
『みんなは私のことを知ってるのに私はみんなのことを知らない。それが不公平だなって。』
そう言うと辺りがシンッと静まり返る。
しまった失言だっただろうか
元はと言えば私がアフトクラトルに連れ去らわれて?、記憶を消され、操られた??らしいのことが原因みたいだし。
考えてみれば僕が全部悪いじゃん。
それを僕...
ぐるぐると思考が混乱してどう弁明したらいいかと悩んでいるとクス!と笑い声が聞こえた。
『!』
「確かにそうだね。アタシはアンタのことを知ってるにアンタはアタシたちのこと知らないのは不公平だね。」
「ならさ。今度捕虜室で女子会しない?」
『え、でも城戸さん?に怒られるんじゃ...』
「そこのところは大丈夫よ。ちゃんと許可を取ってきたわ。」
『小南...!』
「部屋移動は今日は無理だけど面会時間を自由にしてもらった。それに外出も短時間ならいいって。ただし海影が事情聴取とかに協力してくれればだけど。」
「さすが小南!」
「海影!やったな!」
おお!と盛り上がると共に"城戸さん海影には甘いよね〜"という声が上がる。