銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
『え、わぁ!』
「記憶は戻らなくても...生きてて本当によかった。」
『公平。角刺さる...』
「構わねぇ。もう少しだけこうさせてくれ。」
「いずみん。熱烈〜」
「柚宇さん!からかわないでください!」
「私は国近柚宇。改めてよろしくね〜みかげっち。で、あともう一人いるんだけど────」
「僕の名は唯我尊!貴方の弟子だった者です!」
『うん。3人ともよろしく。(僕みたいなのに弟子なんていたんだ。)』
「心配かけやがってバカ海影」
『心配かけてごめんね。それと約束?守れなくてごめん。公平』
「お前記憶が!」
『ううん。そう言わなきゃ行けない気がしたの。だってこれをくれたのは君でしょ?』
「それっ!」
笑顔でそう言った海影の手には少しボロボロになったトリオン型のネックレスが握られていた。
『ヴィザ翁から修復して返して貰ってたの。』
「修復?」
『うん。ハイレインに壊されたからな。ヴィザ翁は言ってたこれは僕の大切な人から貰った大切なものだって。だから僕が持つ方がいいって。』
「大切な人って!」
「記憶を失ってもお前らはラブラブだな。」
「なっ!太刀川さん!」
『ヒゲの人...』
「ヒゲの人はやめろよ。太刀川慶。お前の弟弟子だ。よろしくな。」
『よろしく。弟弟子ってことは僕は貴方の姉弟子なの?失礼だけど見た目的には君の方が上に見えるけど。』
「ああ。実際俺の方が上だ。でもボーダーに入った年数が違う。お前が先にボーダーに入ってここの本部長。忍田真史がお前の師匠になったんだ。ノーマルトリガー最強の男だ。」
『へぇ、そうなんだ。迅。僕に合わせたい奴ってのはこの人たちの事とか?』
「そ。今日からお前は太刀川隊の一員になるんだよ。ついでに言うと部屋も一緒になる。小南が上手く交渉出来ればだけどな〜」
『!』
あまりに唐突なことに海影は驚いたような表情を浮かべると、迅と太刀川隊の全員を見つめた。
それもそうだ。
私は敵。ましてや捕虜だ。
なのに仲間に入れるなどと馬鹿げている。
そう思ったからだ。