銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
迅に促され、別の部屋に向かうとそこはエンジニアの部屋だった。
「よぉ。やっと来たか。ハイレインの犬っころ」
『その口調と角...エネドラ?』
「なんだ犬っころ俺の事知ってんのか。」
『ミラから貰った資料に貴方のことが載ってた...ボルボロスの前の主だったって。僕は貴方の代わりに入れられた隊員だから...』
「そーいうことかよ。ボルボロスはどうなった。」
『貴方の角から得た情報で次の適合者に渡された。もうボルボロスからは貴方情報全てが削除されてる。』
「チッ。ミラのヤツめ。そこまでやるか。」
『ねぇ迅。僕に会わせたい人物とはエネドラのことか?』
「いや違う。でもちょっと鬼怒田さんが話を聞きたいらしくてな。少し付き合ってくれ。」
「それでエネドラどうなんだ。やはり海影の中に未知のトリガーが埋め込まれているのか?」
「ああ。間違いねーな。その目が何よりの証拠だ。アイツ、ハイレインに【ビーストトリガー】っつーめんどくせーやつを詰め込まれてる。オイ。ハイレインの犬っころ。ビーストトリガーを埋め込まれただろ。記憶にねぇか?」
『【ビーストトリガー】?』
「ハイレインにドロドロとした青い液体をぶち込まれただろ?あれだよ。」
『覚えてない。』
「だろうな。」
エネドラは面倒くさそうに足を上手く使って図を描き始めた。
「【寄生型トリガー ビーストトリガー】は記憶の削除、及び洗脳を得意としたトリガーであり、今まで適合者は1人も見つかってねー危険なトリガーだ。」
「例えばどういうところが危険なんだ?」
鬼怒田の問いにエネドラは書いた図を見せて説明を始めた。