銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
エレベーターに乗って医務室に到着するとすぐ担当医が呼ばれ、海影の検査が始まった。
血液検査や、MRI、レントゲンetc......
最後にはトリオン検査まで行われた。
おそらく今も尚海影を蝕むビーストトリガーの検査とトリガーホーンの検査だろう。
検査の結果は身体には特に異常はないものの、やはりトリガーホーンも、ビーストトリガーも不明。
終いにはサイドエフェクトが増えていることが確認された。
「それにしても不思議だわ。これは異例なことなのだけれど...九十九ちゃんの体の中に未確認のサイドエフェクトの反応があるわ。」
「どういうこと?海影のサイドエフェクトは”共鳴”と"未来編格"の2つだったはずよ。サイドエフェクトが増えることは有り得るの?」
「前例がないからなんとも言えないわ...でも1つ言えることは、そのサイドエフェクトのおかげで九十九ちゃんの中にある元来のサイドエフェクトの暴走が抑え込まれているみたい。」
『前例はないのか....?』
「ないわ。九十九ちゃん。心当たりとかある?」
『あの...九十九って...』
「アンタの苗字よ。九十九海影。それがアンタの名前。」
『そうなんだ。うーん...心当たり...ダメだ。思い出せない。』
「とりあえず、どんなサイドエフェクトなのかはまだ分からないから、安静にしておくようにいいね。」
『わかった。』
「じゃあ次の所に向かうか。」