銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第5章 害虫駆除します!
「ようメガネくん。おまたせ。」
『おはよう。修。』
海影と迅の緊張感のない挨拶に修が少し困ったようすで、ペコリと挨拶をした。
「あ、おはようございます。」
合流した三人は警戒区域に入り、ある場所へと向かう。ある場所とは地面がえぐれた場所でそこに人影が見える。
近づいて見るとそこには何かを持っている遊真だった。
「空閑...!?」
『遊真!!』
「お?やっぱり知り合い?」
海影と修の呼び声に気づいたのだろう遊真は此方を振り向くと立ち上がり小走りで向かってくる。
「おう。オサム、ミカゲ.....とどちらさま?」
「俺は迅悠一!よろしく!」
「ふむ?そうかあんたがウワサの迅さんか」
「おまえちびっこいな!何歳だ?」
わしゃわしゃ迅は遊真の頭を撫でながら質問する。
「おれは空閑遊真。背は低いけど15歳だよ。」
「空閑遊真....遊真ね」
名前を確認した瞬間迅の顔色が変わる。
どうやらサイドエフェクトが作動したようだ。
「お前むこうの世界から来たのか?」
「.....!?」
「!」
迅がそう発言した瞬間
遊真は臨戦態勢を、修は驚きのあまり固まり、海影はにっこりと笑顔のままだった。
「いやいや待て待て。そういうあれじゃない。おまえを捕まえるつもりはない。おれはむこうに何回か行ったことがあるし、ネイバーにいいやつがいることも知ってるよ。」
『大丈夫だよ。本当だから。だから私も遊真とであったとき何もしなかったんだよー』
慌てたように弁明を始める迅
敵ではないよ。と遊真に対して必死に伝える。
そのアシストをするように海影も大丈夫と言うと修も遊真も警戒心を解いてこちらを見る。
「おれのサイドエフェクトがそう言ってたから、聞いてみただけ。」
「迅さんのサイドエフェクトって...」
「おれには未来が見えるんだ。目の前の人間の少し先の未来が」
迅のサイドエフェクトはいうなれば未来視。
顔を知っている人間の未来が見えるのだ。
それはサイドエフェクトのランクではS級といっても申し分ないほどの力を持っていた。