銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第16章 ガロプラと小さな傀儡
「!じゃああれは!」
「ああ。ミカゲが玄界にいた頃の記憶の結晶体だ。1つはミカゲのの全ての記憶。もう1つはミカゲの全ての意思が封じ込まれている。」
「まさかあれがミカゲの記憶と意志だったとは......今それはどこにある?」
「記憶はここにある。」
そういうとハイレインは握っていた記憶の欠片をランバネインに見せつける。
「意志の方は?」
「意志の方は今はガロプラに預けてある。何心配ないさ、あれは破壊するように命令してある。破壊されれば一生意志無き傀儡になる。意思は2度と戻らない。」
「戻す方法をあっちが気づいてしまったら?」
「それはない。コレとアレを戻す方法はない。見つかってないんだ。だからあれはもうただの飾り物でしかない。だからガロプラに壊すように命令しておいた。」
「なら何故玄界に送り込んだ?こっちで一生ドールのように飾っておけばいい物を。いざとなれば奥の手としても使えたはず。」
「アイツは元々玄界の兵だ。潜入させるには何かと都合がいい。アフトクラトルが玄界を離れれば、ガロプラに回収させる。大丈夫だ。」
「ならいいが.....」
「不安か?」
「というより心配だな。」
「随分と気に入っているみたいだな。」
「それは兄も一緒だろう。」
「あれは有能な駒だからなぁ。」
「駒......か。兄も素直じゃないな。」
「アレは玄界に放っておくのはもったいない。まぁ大丈夫さ、ビーストトリガーがある限りアイツは俺たちから逃れられない。」
ハイレインはそう言ってより笑みを深めるとモニター越しの海影を見つめた。