銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第16章 ガロプラと小さな傀儡
「来るぞ。3人だ。遠征艇ドッグ用エレベーターを降下中。」
「3人だけですか?」
「門で犬型のトリオン兵を呼ぶそうだ。」
「犬型......」
「"前"の新型より手強いってことは無いだろう。"こっち"に予知があるとはいえこの面子に突っ込んで来る相手が可哀想だな。」
「何のんきなこと行ってんの。迅の予知だとあんた、真っ二つにされるらしいわよ。」
「「.....!」」
小南の言葉に風間も村上も驚いたような表情をうかべる。
しかし、そう言われた太刀川だけは何故か楽しそうに笑っていた。
「へぇ。そいつは俄然楽しみになってきた。」
その頃外ではアイドラがガンナー、シューター、スナイパーにより削られていた。
『【レギー。ヨミ】』
「【なんだよ!】」
「【なんですか?】」
『【一旦スナイパーの射程圏内から後退した方がいい。 】』
「【だがそれだと貴女たちが......!!】」
『【大丈夫。もうすぐ目標地点まで着く。ここからは僕が少し覚えがある。ヨミはレギーを見てあげて。】』
「【チッわかったよ。部隊を後退させる!】」
「【僕はミカゲの言う通りレギーのサポートに入るよ。】」
2人は一瞬考えるような素振りを見せるとすぐに悔しそうにわかったと呟いて部隊を後退し始めた。
「(ミカゲの読み通り後退したはいいものの、狙撃手が降りてきやがったか。でも数ではこっちの方が勝ってんだ。建物使って逆に囲んでやる......!)ヨミ!犬をもっと送ってくれ!」
「了解。隊長たちは目標地点にほぼ着いたしぼくもアイドラで援護に入るよ。マニアルモード起動!」
ヨミはそう言うとヘルメットを深々とかぶり、手元のコントローラーに手を伸ばした。