銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第16章 ガロプラと小さな傀儡
* * * *
『ここの下にターゲットがある.....』
ウェンが足止めをしているからか、追手らしい追手は3人にはかからなかった。
大きなエレベーターの前に立った3人は自身の足元を見つめた。
「ワープ繋げますね。」
─────ヴゥン....
「邪魔らしい邪魔は入りませんでしたね。」
「どうだろうなどうもコチラの様子が気取られている感じはある。」
ガトリンが訝しげに下を覗いた瞬間
海影の瞳がラピスラズリからシトリンの色へと変わる。
『おそらく、この下に3人.....いや、4人?待ち、構えてる可能性....がある。』
苦虫を潰したような表情を浮かべる海影にラタはふむ。と足元を訝しげに見つめた。
「つまりターゲットの前に先回りして待ち構えていると.....」
「嬉しくもない予想だがそうでもなきゃ内部の警備が緩すぎるからな。」
『まぁ.....でも行く、しかない。』
「ミカゲの言う通りですね。玄界の遠征艇はこの下ですし。」
「ああ。そうだな。コスケロたちが押される前に行くぞ」
呆れた様子で頷くガトリンを筆頭にラタ、海影の順で下に下に降りていった。
『とても大きなエレベーター......』
「恐らくは遠征艇の部品を運ぶために大きく作られているんでしょう。」
『でも大丈夫かな、ここで戦闘になったら圧倒的に、僕たちの、方が不利......』
「いやそれは相手にとってもそうだろう。だから襲ってこない。襲ってくるとしたら....遠征艇にたどり着いてからだろうな。」
『(どんな敵が来るんだろう。なるべく前の知り合いじゃないといいな。)』
ズキン.....
『(さっきから妙に頭痛がする.....)』
「「......」」
ミカゲたちは下に4人のボーダー最精鋭が待ち構えてるとも知らずにエレベーターに乗って最下層を目指した。