銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第16章 ガロプラと小さな傀儡
* * * * *
「アレがミカゲが言っていた遠隔斬撃ですか?」
『うん。でもマズいな....』
「なぜだ。」
『未来を読む奴に僕たち、の姿を見られた.....僕たちの....狙いが、バレた。』
「お前の言う未来予知か。結構厄介な能力だな。」
『敵が先回りするかも....しれない。』
「そうなる前に、とにかく急ぐぞ。」
『「「了解!!」」』
4人はさらにスピードをあげると遠征艇のある地下を目指した。
一方その頃ボーダーの作戦室は騒然としていた。
「司令部!」
【なんだ?迅】
「向こうの狙いは遠征艇だ!護衛チームを先回りさせてくれ!」
【遠征艇だとぉ!?】
未来を読み取った迅の言葉に鬼怒田は声を荒らげる。
【遠征艇が破壊されれば再建に莫大なコストと時間がかかるぞ!遠征計画が1年は頓挫するぞ!】
「しかも相手はトリガーで壁を抜けてくる。ましてや何故だか遠征艇までの通路も知っている。このままじゃ防ぎようがないんじゃないのかね?」
「いや、何故道を知ってるのか分からないですが....敵さんのトンネルトリガーが万能なら鼻から直通で侵入してますよ。でもそれが出来ないということは範囲に制限があるってこってす。要所を抑えれば迎え撃てますよ。ですよね?室長。」
「うむ。その通りだ!必ず止めろ!ネイバーの好きにさせるな!」
命令された冬島は即座に海影たちの侵攻を阻むために様々なトラップや通路を次々と封鎖していく。
そんな中モニターを見ていた天羽の表情が険しくなった。