銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第16章 ガロプラと小さな傀儡
「任務が成功し、撤退する時はお前には殿を務めてもらう。いいな?」
「ブラックトリガーとはいえこの子には荷が重すぎるんじゃないのかい?新型トリガーも持ってないのに。」
「.....いや、恐らくこいつ1番適任だろう。」
『失敗した場合は?』
「失敗した場合、お前はアレを使って遠征艇ごとこの基地をぶっ飛ばせとアフトから命令だ。」
【!?】
『自爆しろってこと?』
「.......そうだ。」
「ちょっとそれは.....!」
「無理にとは言わない。出来ればして欲しくない。だから、命令だ。もし作戦が失敗したら全力でゲート付近まで逃げろ。いいな?」
『命令....は、絶対....ハイレインの命令の方が優先....』
「それでもだ!!」
『命令には逆らえない....』
ミカゲは生気のない瞳を3人に向ける。
「なら命令だ。作戦が失敗したら逃げろ!」
『でも....』
「ミカゲ!」
「【何を躊躇しているミカゲ。お前の飼い主は俺だ。俺の命令だけを聞け。】」
『.....了、解....』
頷いたミカゲの首元から何かが侵食するように微かにビキッ!と青筋が走る。
そして目を瞑り、再び目を開けたミカゲの瞳にはネイバーの紋様が刻まれ、怪しく光っていた。