銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第4章 ボーダー本部
「ほれ見ろ。まるで反省しとらん。クビで決まりだ。」
「三雲くんの話はいいでしょう。今はとにかくイレギュラー門の事です!」
頭に血が上っている鬼怒田をよそに根付が今回のイレギュラー問による報告を始める。
話によればわかっているだけでも18人が死亡、重軽傷者100名以上、被害額がとんでもなく、門はトリオン障壁で封鎖しても残り46時間しか持たないと言うことだった。
『(46時間か...さしずめ2日ってとこかな?)』
「で、お前らが呼ばれたわけだ。やれるか?迅、海影。」
「『もちろんです』」
「実力派エリートですから」
林藤の問いに二人の答えが二重奏する。
その瞬間皆に衝撃が走った。
「どうにかできるのかね!?」
『まかせてください。イレギュラー門の原因を見つければいいんですよね?』
『そのかわり、』
海影がそう言うと、迅は席から立ち上がり三雲の肩に手を置き、しっかりと城戸の目を見る。
「彼の処分はおれたちに任せてもらえません?」
「どういうことだ!?」
混乱する鬼怒田を遮って城戸は二人を見て訪ねる。
「彼が関わっているというのか?」
「はい。おれのサイドエフェクトがそう言ってます。」
「....!」
「海影もか?」
『はい。私のサイドエフェクトが保証しますよ。』
じっと城戸を見つめる二人の目を見て城戸は
「いいだろう。好きにやれ。」と命令を下す。
「解散だ。次回の会議は明日の21時とする。」
城戸の言葉でその場にいた全員が迅に連れられ、出ていく。
「海影。共鳴できるか?」
会議室を出てすぐ海影に耳打ちで聞いてくる。
『今回の情報は手薄だけど、もう共鳴はできてるよ。』
海影はそう言って悪い顔でにっこりと笑うとボーダー本部を後にしたのだった。