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銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第15章 絶望の足音


「そこでお前の出番だ。ミカゲ」

『?』

「お前は元々玄界の兵だと聞いている。ビーストトリガーで多少記憶障害が起きてるとは思うが何か覚えていることはないか?」

『....』

ガトリンの質問に海影は黙り込む。
すると迷った様子を見せながら恐る恐る口を開いた。

『良くは....覚えてない...けど。』

「些細なことで構いません。話して貰えますか?」

海影はコク。と頷く。

『まず、玄界にはブラックトリガー、の使い手が3人いる。中でも....遠隔斬撃の使い手、が危ない。』

【!?】

「それは何故だ??」

『未来を、読む力を持った...奴だから.....』

「厄介だな....こちらの戦力は我々7人と手持ちのトリオン兵....ロドクルーンと連携が取れない以上戦力的に厳しい任務になりそうですね。」

コスケロは悩むように顎に手を当てる。

「そうだ!そうっすよ!なんでロドクは不参加オッケーなんすか?」

「不参加じゃない。」

「え?」

レギーは間抜けな声を上げるとポカンと口を開ける。
そして、ヨミがすかさず模型にデータを加えていくと、表に有り得ないレベルのトリオン兵が映し出された。

「ロドクルーンはドグ200体にアイドラ95体出すと言ってきた。これではさすがに文句は言えん。」

『すごい量.....』

「300体も!?」

「小型とはいえ大盤振る舞いだね。」

「これだけの駒があればやりようはありますね。」

「そのやりようをこれから詰めていく。」

ガトリンはそう言うと自分の背後に写ったボーダーの基地へと視線を向ける。

「玄界に着いたらまずは実地調査で前情報との照らし合わせ。その際ミカゲにも協力してもらう。」

『わかった。』

「その後、ロドクルーンからトリオン兵が届き次第作戦実行だ。」

ガトリンの真剣な顔を見てその場の全員に緊張が走る。
この時の海影は気づいていなかった。
先の未来で絶望の再会と共に運命の歯車が周り出していることに....
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