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銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第14章 囚われた銀翼



────ドクンッ!!

心臓が痛いほど鳴ったと同時に全身の神経がえぐり出されるような激痛が全身に走った。

『あ゙あ゙っ!?〜〜〜〜〜〜〜!?』

刺された首の辺りから何かが侵食するにビキッビギッと青筋が浮かび上がり、体が弓なりになる。

ガクガクと体が震え、ガシャンガシャンと拘束具を引っ張り出す。
そのせいで、手首から真っ赤な鮮血が流れ出しシーツを赤く染めあげていくが、今の海影にとってそんなことどうでもよかった。

「拘束具を外してやる。暴れるな。」


見兼ねたハイレインが、両腕の拘束具を外した。
そして海影の手を引き起き上がらせると、自分の背中に腕を回させた。

『フッ!フッー!フッー!』

痛みに耐えているのか、海影はハイレインの背中に爪を立てる。
しかし、ハイレインそれを咎める訳でもなく、ただ優しく頬を撫でた。
触れられる度に敏感になった身体がビクンと反応する。
少しでも痛みを逃がそうと荒い深呼吸を繰り返す海影にハイレインは満足そうに見つめた。


痛い痛い痛い...苦しい苦しい苦しい...
何かが身体の中を這いずり回っている感覚がする...
自分が自分で無くなるようなっ、意識が侵食されていく。

『いや...だぁ...いやあっ』

得体の知れないものに体が侵食されていく恐怖からかアメジストの美しい瞳からポロポロと涙がこぼれ落ちる。

「大人しく身を任せた方がいい。抵抗すればするほど苦しむだけだぞ。」

『あ゙あ゙あ゙っ!』

身体が沈んでいく感覚がして、全身に釘を刺されるような痛みが走って、絶叫する海影。

ズズズッ...

身体の中に何かが這いずり、左目に熱が籠っていく。

『やだ!!助け、て...助けて!正宗伯父さんっ...灯影っ、公平っ!いやぁぁぁぁぁっ!!』

ハイレインに抱きしめられた状態で、海影は空に手を伸ばすと、絶叫と共に力が抜け、ダラりと身体をハイレインに預ける。
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