第12章 大規模侵攻

「[勝てる]と思ってる奴は好きだらけだな。
　
[物事が上手くいってる時は操られてても気付かない。]」
　
グラスホッパーを使い緑川はさらに追い討ちをかけるように切りつけていく。
　
「トロイね！」

ゾロン
　
「うおっ」

『フルガード』
　
ドンッ！！
大量に並んだ弾が一気に緑川に向けて放たれる。
しかし、弾は海影が咄嗟に張ったシールドにより打ち消された。
　
「あっぶねー。つくもん先輩ありがとう！とりあえず足1本。」
　
『ナイス。緑川くん。』
　
「分断に成功したと思いきや
逆に誘い込まれていたわけか。
1人ずつなら問題なく倒せるという認識.....
改める必要があるな.....」
　
緑川を見失った人型はまたもや空中に飛び上がり、
再度海影達の位置を確認していく。
　
「また飛び上がった！落とせ弾バカども！」
　
「[落としてください]だろ」
　
『弾バカじゃないんだけど！？』

「『ハウンド！』」
　
海影と出水のハウンドが飛んでいき、東と荒船さんが待機している場所へと誘導する。
そして狙い通り誘導された人型は2人によって羽をもがれ落下して行くと同時に荒船に弾を飛ばした。
　
「やっとまともに当たったぜ。」
　
『荒船さん。警戒！』
　
「っ！やべ！」
　
ズドンッ！
　
「(タイミングを遅らせてもう一発.....！)」

『ハウンド』

タイミングを遅らせて荒船に飛んでいく弾を海影はハウンドで撃ち抜いた。

＿＿＿＿ドオォン

『荒船さん。無事ですか？』

「サンキューな。海影！
だか、あの野郎射撃の精度をあげてきてやがる....！やっぱ下手に手は出せねぇか。」
　
荒船は苦虫を潰したような苦しい声で呟いた。