• テキストサイズ

銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第12章 大規模侵攻


『ここまで来れば大丈夫かな。』
 
立体駐車場に逃げ込んた海影はフゥとため息を吐きながら気づかれないように人型を見下ろせる場所へと移動し始めた。
 
『どう倒すかなぁ。あいつは確実に陽動だし....
あまり時間は割いてられないんだよねぇ。』
 
内心面倒くさっ。と呟きながら堂々と姿を晒している人型を睨む海影は大きなため息を着いて手元を見つめた。
 
『迅さん。迅さん。未来の流れは今どの辺?』
 
【ああ、ちょうど分かれ道の辺りだ。そうゆっくりもしてられない。】
 
『わかった。最悪な未来はどんな感じなの?千佳が拐われるとか?』
 
【それは最悪1歩手前だな。1歩手前だとお前も拐われるぞ。】
 
『わおっ。それが1歩手前ってことはつまり?』
 
【最悪な未来だと.....

メガネくんとお前が死ぬ。】 
 
『修と私が死ぬ?え、ちょっと待って...私はあれがある限り死なないはずだよ?』

【いや、死ぬ。最悪の未来だとお前は死ぬぞ。それも残酷な方法で殺される。】

『...マジか。』
 
【いやいやまだ決まったわけじゃない。最悪の場合そうなるってだけの話だ。】
 
ここまで言うと海影は静かに項垂れた。
しかしすぐに海影はバッ!と顔を上げると骨格をあげて優しい目で笑う。
 
『死ぬ....ねぇ。っ......あははは!!それならせいぜい死なないように足掻いてみますか!その未来とやらに!』
 
【ホントお前相変わらずだな。
もちろんおれ達もそうならないようにする。だからお前も────】
 
『大丈夫わかってるよ。迅さんが予知した未来を聞いて、私がトリガーとなって最悪を最善へと変える。今までもそうだったからちゃんと理解してる。』

【お前はなんでか分からないけど、未来を変えることが出来る。お前の動き次第で未来が変わってくるが、絶対に無茶するなよ。】

『わかってるよ。迅。』

【安心しなよ。ミカゲ。オレがオサムもミカゲも死なせない。】

 
近くで話を聞いていたのだろう。
遊真が通信に入ってくると自信満々にそう言った。
海影はそれを聞いて『ありがとう』と嬉しそうに伝えると、通信を切り、目下の人型へと視線を向けた。

『さぁて、未来への道を切り開きますか。』
/ 245ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp