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銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】

第12章 大規模侵攻


【どうした。海影。何かわかったのか?】
 
ブツブツと考えるように呟く海影にやっと通信の繋がった忍田が問いかける。

『なんで本部を落とさなかったんだろう。
落とそうと思えば落とせたはず、いくらブラックトリガーを警戒していたとしても....何か引っかかる....』 
 
「み、海影?」
 
東の声さえ聞こえていないのか海影はじっと新型の亡骸を見ながら、僅かな情報でサイドエフェクトを使った時だった。

─────【雛鳥を捕獲せよ】
 
ひとつの言葉が海影の頭に流れ込んできた。
 
『(雛鳥?それってどういう.....まさかっ!)』 

何かに気づいた海影はあっという間にラービットとの共鳴を解いて急いで本部に通信を入れた。
 
『本部!!!聞いて!!』
 
「どうした?海影。」
 
普段からでは珍しい海影の切羽詰まった声に忍田は驚きながら尋ねる。
 
『まだはっきりとは断定できないけど、トリオン兵の狙いはC級隊員です!』
 
「「....!!」」
 
「何故だ。」
 
驚き言葉を失う鬼怒田、根付の両名を他所に通信を聞いていた城戸が問いかける。
 
『.....理由は分からない。....でも、新型から雛鳥を捕獲せよ。っていう思考が読み取れた!雛鳥....つまりまだ戦えない戦闘員こと、私はそれはC級だと考えてる!!撤退は無理でも、すぐに戦える隊員を送って!
ここら一体にいるラービットやトリオン兵は私たちとC級を引き離すための囮です!!』

海影の報告が終わった瞬間。
修の焦ったような声が司令室に響き渡った。
 
「忍田本部長!現在新型数体と戦闘中、木虎が敵に捕獲されました!敵はまだ増える可能性があります!」
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