銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第12章 大規模侵攻
『いた!東さん!伏せてー!!』
「!!」
現場に着くと、間一髪東が新型に距離を詰められ、襲われそうになっていた。
『メテオラ!!』
────ズドンッ!!
数十個に分離したメテオラは東たちの目の前にいる
3匹の新型へと飛んでいき、着弾と共に破裂し、1体が大破しその巨体を地面へと伏せた。
『東さん!』
「海影か!」
『遅くなってごめんなさい!じゃ、援護よろしくお願いします。』
「え、遅いって....まだ5分経ってませんけど.....」
『あら、そうなの?』
「助かる。なるべく早く片付けるぞ。」
海影は自信満々に笑いながらそういうと少し安心したように東が息を吐き、奥寺は有言実行した海影に唖然とする。
そして海影の瞳がアメジストからシトリンに変わった時。
『了解です。2分も掛からせません!』
「なっ!」
驚く奥寺を他所に海影はニッコリと笑いながら事の説明をする
『さっきの戦いでもう弱点は把握済みです。私と奥寺くんでアイツを削ります。東さんは援護を。最短で片付けましょう。コイツらのせいで迅の言う最前の未来への道が作れない。』
「わかった。(相変わらずの冷静な判断と勘。戦闘能力も判断力も他の隊員より頭1つ抜けている。本当にすごい子だ。さすが城戸司令と忍田さんの弟子と言ったところか。)」
『じゃあ、奥寺くん。しっかり着いてきてね。』
「は、はい!」
いい返事!と海影が笑い、ヨシヨシと奥寺の頭を撫でる。
撫でられている奥寺は少し恥ずかしそうに顔を赤らめた。
そして満足した海影は秘匿通信に切り替えると奥寺に指示を始めた。
『さて、奥寺くん。よく聞いてね。この2体と戦うとき1番最悪な状況はなんだと思う?』
「....それは俺たち3人の誰か、特に海影先輩や東さんが捕まって、新型が連携してくることです。」
『正解。あの2匹が連携されたらいくら私たちでも勝ち目はない。だったらどうするか....
答えは簡単。なんだと思う?」
「新型の連携を阻害しつつ、こちらは連携することです。」
『大正解。さすが奥寺くんだね!じゃあ役割分担しよっか。
私が削る。奥寺くんは陽動をお願いね。』
「奥寺了解」
海影の指示が終わるとすぐさま3人は行動を開始する。