銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第12章 大規模侵攻
「はぁ。説教はあとだ。一体は俺たちが請け負う。残り一体はお前が倒せ、行けるな?」
『ありがとうございます。もちろん一体なら余裕です。既に弱点把握済みです!』
そう言いながら海影は堤たちを歌川と一緒に介抱しながら、風間のいる屋上へと登った。
すると新型は海影達を睨むように上を見上げていた。
「どこだ。」
『耳です。あの尖ってるところ。あそこがレーダーの役割をしています。対ステルス戦闘用ですね。あと、捕まると食われるので気をつけてください。特にうでの装甲は厚いのでスコーピオンでは歯が立たないと思っていた方がいいでしょう。
あ、三上っち。この弱点、本部に伝えてもらっていい?』
「了解しました。」
新型を指差しながらサイドエフェクトを、使って読み取った情報を風間たちと共有する。
風間たちはそれを全て聞き終えると、おもむろに立ち上がり、まるでゴミでも見るような目でネイバーを見つめた。
「わかった。まず耳から削いで薄いところからバラしていくぞ。」
『うわぁ....風間さん怖っ。』
「風間さん....オレもやります。オレがやられたせいで諏訪さんが.....」
通りでさっきから諏訪の姿が見当たらないわけだ。と納得する海影。
あの2体のトリオン兵のうちどちらかに食われたのだろう。
それで、笹森は隊長である諏訪を助けるために、風間たちに必死に懇願する。
だが、それを風間は冷たい目で見ていた。
「俺たちがやると言ったはずだぞ。アタッカーの連携はガンナーよりシビアだ。慣れないやつが入ると逆に戦闘力が下がる。」
「でも....このままじゃ引き下がれないです!!」
「じゃあ勝手に突っ込んで死ね。それでお前の役目は終わりだ。」
「っ。」
『....日佐人くん。私も風間さんの意見に賛成だよ。』