第9章 Drunk Sweetie
『え?飲み会? 私も行っていいん?』
さきがカカシの部屋の前から戻った、数分後。
今度はカカシが彼女の部屋の前に来ていた。
「そ。 むしろさきが来ないとオレが行く意味もメリットも全くない。」
『仲良くしてくれるかなぁ私みたいなペーペーと...』
「ま、全員来るわけじゃないけど悪いヤツはいないし、みんな良くしてくれるさ。 今後のお前の為にもなるだろうしネ。」
『...そーよね...わかった!いくっ』
笑顔で承諾したさきに、カカシも穏やかな笑みを向ける。
「んじゃ、六時に部屋の前で」
『了解っ』
用が済み、彼女の部屋のドアがパタリと閉まる。
あぁ、楽な格好しろよってこと言い忘れたな...と思い出し、カカシは閉じられたドアをまたノックしようと手を伸ばす。
(...って、もう部屋がバラバラなことが煩わしいでしょ、これ。)
大体、今朝まで同じ屋根の下で生活してきたのに今更二部屋取っている意味もよくわからない。
さっき揶揄い過ぎたからか...。
(ま、どうせさきもすぐ来るでしょ...)
そう思ってまた、カカシは自分の部屋に戻った。
やはり、その後も何度かお互いがお互いの部屋を行き来した。
...気がつくと、さきは自分の荷物を全て抱えてきていて、今はオレの部屋の洗面所で鼻歌を歌いながら機嫌よく化粧を直している。