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【NARUTO】繋ぐ場所【カカシ】

第8章 火影の合否判定


「して、さきよ。 めでたいことではあるが約束を忘れてはおらんか?」



 その言葉に、さきはハッと顔をあげた。



『勿論です!私は任務に失敗しました。 今私にある全てのもので、お好きなものをお取りください。』
「なに、もう既に貰っておる」
『...え...既に...?』
「お主の任務中の様子は、カカシから報告されておったからな。 お主は気づいていないようじゃったが、そこはまだまだ修行が足りとらんのぉ!! ほっほっほ」



 つまり、自分はカカシに見張られていたということなのだろうか。
 それにしては、本当になんの気配も感じなかったのだが。



「いやー、ずっと後ろから見てたんだけど...全く気づいてもらえなかったね、オレ。」
 カカシは呑気に片頬を描きながら笑う。
『あほっ! あの場におったならなんで子供達を助けてくれへんかったん?! 私がたまたまあの山賊たちを倒せたからよかったけど、私がやられてたら今頃あの子達は...!』



「ほう? お主、あの山賊を一人でやったのか。」
「えぇ。三代目の自慢のトラップとは気づかず、一人残さず......それに、予定していた術を繰り出せた者は1名もいません。 その前にコイツに伸ばされてましたからね。」



 それを聞いた火影様は大口を開けて高らかに笑った。
 さぞ愉快そうに。



『...何?なんなん? 話が読めんのやけど......トラップって何?』
「ハッハッハ...あれはのう...木の葉の中忍じゃよ。変化で山賊に化け、この試験に協力してくれていた。 ある程度腕利きの者を選抜していたが、まさか術を仕掛ける前に全滅とは笑える...ハッハッハ」



 その話を聞いたさきの大きく丸い目が、そんなまさかと瞠られる。



『ちゅ...中忍?! 嘘嘘...絶対嘘ですよね火影様! だって私には動きがまるで止まって見えて...』
「お主がそれだけ速く動けている証拠じゃよ。 嘘などつかん」
『...っそ...んなこと......』
「全てお前の努力の結果だよ。 自信を持て、さき」


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