第7章 EXAMINATION
『火影様、その試験受けさせていただきます。 どのような内容ですか?』
「うむ。ここに巻物がある。これを、ある場所へ運ぶ任務を受けてもらいたい。」
火影様は火影と大きく書かれた机の上にひとつの赤い巻物を置き、試験の簡単な説明をはじめた。
「無論、これは試験だ。報酬はない。失敗しても里には何の損失もない。 が、任務は必ず遂行せよ。 “任務が失敗”に終わった場合...そうじゃのう...お主から一つ大切なものを頂くことにしよう。 どうじゃ?」
(大切なもの...私にとって大切なもの、か...。)
さきはまた、ほんの少しだけ考えて返事をした。
ブラウンの瞳が微かに揺れる。
真剣な目、そして真剣な声が火影様に向けられた。
『わかりました。本物の任務をこなす気持ちで挑みます。』
「よう言うたぞ!」
火影様はそんなさきを歓迎するように、とても嬉しそうな表情でさきの挑戦を称えた。
うんうんと数回頷いて、誇らしそうに、まるで父親のように。