第63章 Shell
さきは、花ノ村で聞いた、木の伝説と花巻一族の能力について火影様に解説した。
すると、火影様は表情を曇らせ、声を低くして話し始めた。
「……あの村を襲った忍は、恐らく木の葉の忍じゃ…あの辺は戦場の近くだった。
花巻一族とは限らん…花ノ村の者がお主らを襲った可能性は十分に考えられる…」
『そうだったんですね……木の葉が恨まれ、里が襲われる理由はあるということか…』
これはあくまで可能性の話だ。
だが、額当ては間違いなく雨隠れのものだった。
その点から言うと辻褄が合わない。
でも、この牢から消えた者が、もしかするとこの里のどこかに身を潜めているかもしれないというのも考えられる。
警戒しておく必要は、十分にある。
「大蛇丸の件でも頭を悩ませておったがこうも問題続きだと全く困るな…」
『何か、大蛇丸の動きは分かりましたか?』
「今のところ何も無いが…恐らく、お前とカカシは今後、特に気を張っておく必要がありそうじゃな…」
『…え…?』
「奴の狙いは、うちはサスケじゃ」