第59章 見送り
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『じゃあ、皆によろしくね。第二試験終了後は、カカシのとこに合流しに行くから、待ってて。』
カカシは靴に手をかける彼女を玄関先で見送っていた。
色々話をしていたら、あっという間にさきが出勤する時間になってしまった。
次に二人が合流するのは、六日後になる。
「了解。 ま!第二の試験会場でアイツらに会えるのを楽しみにしてろ」
『うん、そうする』
ドアノブに手をかけ、さきは外へ出ようとした。
『あ。……ねぇカカシ』
「ん?どうした」
『あの時のカカシ超カッコよかった! いい先生だったよっ』
「…あの時?」
さきは、意味深な言葉を置き去りに、『じゃぁね!』と手を振り、最後まで笑顔を向けて部屋を出て行った。
(……なに?今の。)
カカシはそのまま暫く玄関のドアを眺めていた。