第56章 花ノ村
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花ノ村は、一言でいえば自然が豊かな場所。
静かで、とても美しい村だった。
特に草花の種類がとんでもなく多い。
森の中に突然現れた、"お姫様の住むお城の庭"なんじゃないかと思ってしまうほどだ。
(これは確かに、薬草の宝庫中の宝庫ね…)
あまりにメルヘンでカラフルな花畑を抜け、とても良い香りのする明るい村内を進むと、案内の方がやってきた。
「木の葉の方々ですね。どうぞこちらへ。」
さきたち一行は、村長の元へ快く通してもらった。
無事、木の葉側からの巻物を渡すことに成功。
そして医療関係の情報共有の時間をとるため、ここでは二日間お世話になることとなった。