第53章 月下美人 *
やがて長い指がヌチュリと蜜壺に埋め込まれ、ゆっくりと挿れては抜かれを繰り返し、段々とその深さを増していった。
『んッ…あ、あっ…』
中の肉壁を撫でられ、奥へ奥へと進められる度に、さきの体はビクリビクリと打ち震える。
カカシの手にはとめどなく溢れる蜜が滴り、そこへ辿り着けなかった蜜は、さきの尻を伝って垂れ落ちた。
次第に指は二本に増え、ナカを探るような動きから、さきの反応が変わるある一点を執拗に攻め始めた。
カカシは膝を閉じようとするさきの柔らかい太ももを左手で阻止し、吸いついたり、口付けたりを続けながら、熱い蜜壺のナカの指の動きを一定のリズムを保ったまま動かし続ける。
『や!、あ!、っあ…!んんッ…!』
カカシの指と舌と唇に翻弄され、高め続けられる快感の水位が上がってゆく。
恥ずかしい、だなんて言っていられないほどの体を突き抜けるような快感が脳を支配して、もう、何も考えさせてなどくれなかった。
『あぁっ…ィ…ちゃ…あッ…』
「ん…何?」
『ぁあッ…ダメ…カカシっ』
さきは顔を覆っていた手を下げて、自身の下の方にある銀髪の頭を力なく押し返した。
迫りくる快感の波に吞まれたくないと思う度、その意と反して声が高くなり、感度が増す。
グチュグチュと厭らしい音のやまない下半身の方を見やると、カカシと視線が交わった。
彼は口元を緩ませてまるで見せつけるようにして足に濡れた舌を這わせていた。
さきの目には生理的な涙が浮かびあがり、どんどん高まる熱にじんわりと全身が汗ばんだ。
与え続けられる快感。逃れられない快楽。
恐怖にも近い、その感覚…
『や、あぁ、もうっ…イ、ちゃう…ッ!』
「ん。いいよ、イきな」
カカシの低い声が、
何故か耳元で聞こえた気がした…ーーーーーー