第47章 空白の時間
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どのくらい時間が経っただろうか…
――――――――― パチ!!
暫くして突然、カカシの目が開かれた。
眠っていたカカシが目を覚ましたのだ。
……というよりも、目を開くよりも少し前に起きてたみたいだったけど、そのままじっと何かを考えているようだった。
「「ギャーーーー!!」」
カカシのマスクの下を見るという夢を諦めきれないナルトとサクラの二人は、彼の眠っている隙をつこうとしたが、敢え無く失敗に終わった。
カカシは自分の真隣で大声を上げる二人を余所に、目を開けてから直ぐに身体をググッと起こして座り、顔を片手で覆いながら何かを考え込み始めた。
『大丈夫?カカシ… 何か気になることでも?』
さきはカカシの背に手を添え、あまり力ない彼を支えながら尋ねた。
「あぁ……お前はどう思う? さき」
『何を?』
「オレは重大な何かを見落としてる気がするんだ」
『重大な何かか……重大かどうかは分らんけど…私が気になるとすれば、やっぱりあの少年かな? あんな大きな男を小さな体で担いで…やっぱりあんな千本で一瞬で殺せるくらいやから、力も相当…』
「あーそれだな…やっぱりそうだ。……オレとした事が見落としていたようだ。」
カカシは彼女の声に被せて”それだ”と何かを確信し、顔から手を離して、はーーと長く息を吐いた。