第41章 仙人との出会い
「フフン…女にしては根性のあるなかなかに面白い奴だのォ…それで、一体何の修行をしていた?」
さきはその自来也の質問に思わず首を傾げた。
何故この人がそんなことを聞くのか? 小説家の人には関係ないだろう…と思ったからだ。
『…言って分かるものなんですか?』
「ワシはこう見えて伝説の三忍と呼ばれた男。 昔はお前さんのように修行に打ち込んだ日もあった…」
(なるほどなるほど。三忍…)
と、頷いているとさきはだんだんと血の気が引いていくような、額から冷や汗が伝ってくるような感覚に襲われた。
(待って待って…三忍ってあの有名な…しかも、三代目火影様のお弟子さんじゃなかったっけ??)
『し、失礼しましたっ!』
さきはタタッと彼の前に躍り出て、頭を深々と下げて謝罪した。
そういや自来也という名前には何か聞き覚えがあると思った。
そんな凄い人とはつゆ知らず、著書を『しょうもない』だとか言ってしまったし、オジサンとか痴漢なんてご本人にも失礼なことを言ってしまっていたとは…。
「ワハハハハ!! 何も気にするこたぁない! それで、お前さんの修行の内容は?」
大きな口を開けて笑いながら、通りすがりに肩をポンポンと叩いた自来也を小走りで追いかけ、さきは今回の修行の目的を話した。
「ほう…また難易度の高いことをしようとしとるんだのォ。 さき、お前の主な性質はなんだ?」
『火遁です。』
「ワシと同じタイプか…形態変化は既に習得済かのォ?」
『はい、一応。オリジナルの術も編み出していて性質変化、形態変化については粗方理解して使っているつもりです。』
「ほう…見せてみろ! のォ!」