第35章 嫉妬・挑発・ズルイヒト
「ああ、そういえばさ… 何で途中で逃げ出しちゃったの?さき」
『へっ?逃げたって…何の話?』
「さっきのSランク任務だよ。 プランAの時。 急に腹痛だって影分身のさきと一緒にどっか行っちゃったじゃない」
カカシの話に、そういえばそうだった…とあの時のことをさきも思い出した。
あのプランAは、ナルトが変化してる美女にカカシが人工呼吸をするよう仕向けたもの。
人命救助ではあったのだが…というよりも、カカシがプランAに乗らないことは分かってはいたのだが、それでも……女性と距離を近づけるカカシを見るのは、何だかとても嫌だった。
『お腹痛くなったんやもん…仕方ないやろ?』
「嘘だね。 御手洗に行くって去っていった時ピンピンしてた」
『そんなことないよ。本当に辛かっただけだから』
「ふ~ん? それに甘味処…そんなにオレと一緒に行きたかったの?」
『…別にそれは…カカシじゃなくてもアンコがいつも付き合ってくれるから…別にええもん。 カカシがお団子食べれるなんて思わんかったけど…』
「…ふ~ん」