第34章 Sランク任務 -4-
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「残念だったけど、本当にみんなありがとう」
「少しの間だったけど、楽しかったよ!」
新たなスクープを求めて里を出ようとするスケアとクロを、先程のチーム全員で見送る。
「いやあ、スケアの兄ちゃんとクロのおかげで、俺たちも楽しかったってばよ! サンキューな」
「さきさんも、クロのサポートありがとうございました。 じゃあ、そろそろ行くよ。」
軽く手を振り、にこやかに去っていくスケアとクロ。
さきたちもその背を笑顔で見送った。
「ふふっ…みんな揃って…仲良いね」
「ふっ…そうだな。 本当に楽しそうだ。」
さきたちに聞こえないくらいの小声で話すクロとスケア。
仲睦まじく肩を並べて笑顔で歩き、徐々にその姿を消していった。
『じゃ、私もこれで。 バイバイみんな、またね』
「姉ちゃん!またな!! カカシ先生に怒られる役は頼んだってばよ!」
『はいはい。 …あ!任務は失敗したけど、あの事はみんなに内緒にしといてよ?』
スケアとクロの姿が見えなくなったところで、さきは子供たちに苦笑いと短い忠告を残して去っていった。
――――― そのすぐ近くの路地裏へ。