第31章 Sランク任務 -1-
『え? なんで私が…私もそこそこ忙しいし、自分たちでやってみればえぇんやない?』
「もう何度も試したわよ。 ご飯に誘ったり、お風呂のタイミングだったり…」
「なのにいつも何かしら邪魔が入って見れねーんだってばよ」
「お前は一緒に住んでるんだから見たことあるんだろ?」
『素顔かぁ…』
さきは、ほわわ~んと脳裏にカカシの素顔を思い浮かべる。
高くてスッとした鼻。 短めの人中。
薄くて形の良い唇で、優しい口元。
その左下のホクロがやけにセクシーで、キスする時はいつも………
さきの胸がトクンと高鳴った。
「さきさん、顔ニヤけてるわよ?」
『っえ?! そんなわけないやろっ』
サクラの声に現実に戻ってきたさきは、わたわたと頭の上のカカシを手で消し去った。
「写真、撮ったか? サスケ!」
「あぁ、バッチリだ」
『は?!』
さきはサスケが手にしているインスタントカメラを見てこの状況を把握した。
(コノヤロウ。大人で遊んだな…。)
「話はもうわかってんだろ~姉ちゃん? オレたちに協力してくれたら一緒に住んでることも、さっきの写真も内緒にするからさ!」
『はぁ...』
(仕方ない。 少し遊んであげようかな… カカシにも相談しよ。)
『分かった。 じゃ力になって欲しい時には私の事呼んで。 付き合うから。』
「いやったーーーー!!! じゃ明日、任務が終わった後に集合だってばよ!!」