第30章 初対面
「…ということは、姉ちゃんがサスケの姉貴分ってやつ?」
『うん、そうやで。 ね、サスケくん』
「フン…」
「なら、あなたがカカシ先生が愛してる人って言ってた…! もしかして、二人は恋人同士なんですか?!」
サクラは恋愛の話になると、イキイキと表情を輝かせてズイっとその身を乗り出した。
年頃の女子の可愛らしい反応である。
しかしさきは“恋人同士”という言葉に昨日ぶりに盛大に吹き出しそうになり、代わりにゲホゲホと思い切り噎せ返った。
「ハハ…サクラ、あんまりさきがをいじめないでやってちょーだい」
「恋人って…姉ちゃんこーんな見た目が怪しい先生の何処が良いんだってばよ? オレたちってば、カカシ先生のこと名前以外殆ど知らねーし。 教えてくれねーし。」
『ゲホッ、ケホ…!ど、どこがって…』
「そうよ! 私達カカシ先生のこと何にも知らないから、さきさんに教えてもらいましょ! カカシ先生って、一体どんな人なんですか?」
純粋な13歳からの質問に圧倒される26歳のさき。
サスケもいつも通りクールを決め込んではいるのだが、カカシのことは知りたいのかジッとさきの事を見ていた。